フィリピンに大地震は来るか

フィリピン生活

長い事マニラ直下の地震はないな。

先日の地震で目が覚めた人も多いと思う、比較的長く揺れた。
あまりマニラでの地震が多いと感じないが、直下での地震が長く
発生していないだけで、断層はBGCのマーケットマーケットの裏の崖が
まさに西活断層である。

フィリピンでは、ときどき大規模な地震の発生が懸念されたり論議されるが、
基本は楽天的なので、みんなガンガンにコンドを購入している。

政府はメトロマニラを直撃する恐れがある巨大地震をビッグワンと
呼んでいるそうだが私は聞いたこともない。

フィリピン諸島は世界でも地震活動が盛んな地域で米軍がチャンスとばかりに撤退した
ピナツボ火山や、最近ではタガイタイのタール火山が噴火している。
断層が走るラグナには温泉街もあるし、もっと南に行けば稜線がきれいな山である
タール火山があり、過去には被害が出ている。

BGC裏で震源が浅い地震が起きたらどうなるのかと想像すると怖いが、
マニラ直下の地震が全く起きないので、いまだに投資が進み、ここフィリピン?
というほど高層ビルだらけになっている。その鉛筆のようなビルはアメリカの建築基準で
マグニチュード7程度までの強度があると、昔に建設関係の方から聞いたことがあるが、
近所のコンドは何もしないで壁が剝げ落ちて、下の車がつぶれて大騒ぎをしていたので
設計は良くても施工はどうなのかと思う。まだ新しいコンドの壁が崩れれば
購入した人には不安だけではなく価値の下落も心配になる。

図面の通りに上手に作れば耐えるが、間違えると何もしないでも崩れる。
フィリピンは間違いの少ない国ではない。

フィリピンの鉛筆のようなコンドはBGC、マカテイ、オルティガスに何棟あるのだろうか?
同じBGCでもJPモルガンの入居すサイコロのような強そうなビルは対照的で
全部崩れた後に余裕でJPモルガンがお買い上げするなんて想像をしてしまう。

上で西断層と書いた断層はメトロマニラに約97キロ及ぶそうで、ウエストバリー断層。
別名、マリキナ断層と呼ぶらしい。この断層は400年ごとに動くとされているらしく、
前回の巨大地震の発生は1658年のことで、専門家は新たな巨大地震がいつ襲っても
不思議ではないと警告するが、建築物の基準を強くすると、資本家が怒るので
いつまでも壊れそうなビルが量産され続ける、一度フィリピンのコンドに住んだ人なら
その建物の出来栄えに感心して、引越しをした経験があると思う。

週刊誌の記事に書いてあったが、想定される地震の規模は最大マグニチュード7.6。
鉛筆ビルが耐えられない震度で3万5000人想定死者数、数百万人が被災し私の推定では
フィリピン人の皆様は暴徒化するか、せっせと壊れた建物から物を拝借する人が続出し
映画のマッドマックスようになると予測する。
例えが古いのでわからなければスルーでお願いします。

もし上のような事態が起きたら、国際空港のある、レガスピ方面に
サッサと逃げて後は頼むとローカルの皆様に託して日本に帰るか、
ケソン市あたりの無傷な平屋の家に当面避難するのが無難で下手に建物の中に入って
余震で崩れて死んだり、暴徒化した人から攻撃されたらたまったものではない。
命が一番である。

最後にJICAが2004に提出した最終報告書の被害想定を張って終わりにします。
かなり古い報告書ですが週刊誌の記事と同じような数字が書かれています。

1) 仮定条件
ウェストバレー断層を震源とする地震による被害想定では、マニラ首都圏の全住宅の約
40%が被害を受ける。建物倒壊により約34,000人の死者と約114,000人の負傷者が発生する。
さらに、二次災害の火災延焼により約 18,000 人の焼死者が出る。このような地震による人
的、経済的被害によって国家的危機が起きる可能性がある。
2) 基本展望
このような状況を避けるためには、MMEIRS 調査で作成された地震被害軽減計画に従って、
想定被害を軽減するための対策を実施する必要がある。この地震被害軽減計画は、最終的
には地震に対しより安全なマニラ首都圏構築を目指すものである。
3) 最終目標、目標およびフレームワーク
基本展望を達成するために、以下に示す6つの最終目標を提示した。
1) 地震に強い国家体制づくり
2) 地震に強いマニラ首都圏への都市づくり
3) 危機に強い体制づくり
4) 地域社会の防災力の向上
5) 震災復興体制づくり
6) 地震対策のための研究・開発の体制づくり
これらの最終目標は 10 の目標を持っており、さらに全体で 34 のフレームワークに細分され
ている。フレームワークは最終目標と目標を達成するための主要な政策と戦略を示すもの
であり、これらの全体関係を図 3.1に示す。
4) フレームワークとアクションプラン
アクションプランはフレームワークで示した政策と戦略を実現するものであり、全体で 105
項目ある。アクションプランは示された施策の具体案である。

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