おいしい仕組み(13)漬物と時間の関係

ずけ おいしい仕組み

海外に住むと漬物は

食べる機会が少ない

買うとしても高い、入荷も種類も少ない。

売っているのは沢庵とかカッパ漬ばかり

漬物と言うと野菜の漬物を想像する。
しかし、漬けるという作業は多く調理の中に出てくる
照り焼きの魚、唐揚げの下味、大きなものだと塊の肉では
ハムやベーコン、フィリピンだと丸焼きの鶏。

まずはいろいろな漬物のレシピを貼る、その後にコメント書くことにする。

A 胡瓜の唐辛子漬け (酢と油が加わるタイプ)
割り胡瓜   200g
ダシ汁       40g
PW           60g
豆板醤     10g
すりニンニク    10g
胡麻油     10g
タカノツメ      2g
米酢      5g

おいしい仕組み(3)PWの作り方と既製品との違い

B 刺身のずけ (味付が目的)
刺身 150g
PB 75g
日本酒 25g
ニンニクスライス 3g

おいしい仕組み(2)PBの作り方と仕組みのありかた

C いくら醤油漬け (同じく味付が目的だが長くつける)
塩いくら 1000g
日本酒(煮切り) 300g
RED 100g

おいしい仕組み(5)REDの作りかたと、私と仕組みとの関係

さて、野菜の漬物ですが通常は塩と材料に糠や昆布の風味が加わる。
普通の食べ物であれば、酸っぱいと誰も食べない
しかし、漬物はなぜか酸っぱくなっても漬物だからと言い
普通に食べている、これはなぜかわからない。

私は正直怖い、乳酸菌が自然に増えて保存の手助けをしているのだが
乳酸発酵の前に雑菌が増えることもある、特にフィリピンのような
南国では冷蔵庫と言えども信用できない。

味と保存性のどちらが目的か?特に胡瓜の唐辛子漬けが選びたかった
わけではないが、整理したファイルの上に胡瓜の唐辛子漬けがあり目に止まった、
考え方を書くのに書きやすいタイプのレシピで面白い。

では、料理をよくやる人や調理師がレシピを見るときの考え方
今日の場合は私がどうこのレシピを見るかを書きます。

Aのレシピの材料を見て、まず気になるのは 酢?
酢は味のためか保存のためか? 胡瓜の唐辛子漬けで
酸味の必要はない、ああ、これは保存を考えているなと
私なら思う。

胡麻油は普通に風味だろうと考えると思う。

次に味はどういう濃さになるのか?
PWはほとんど醤油ほどの塩辛さがあるからね、では14%ぐらいの塩分が
PWにはあると考える、そこに塩からい豆板醤もある。

対して味の無いものは胡瓜と出汁、その合計が240g。
60gのPWが14%塩分だから、ああ、四分の一だな
14÷4で3.5%ぐらいかな?少し辛いだろうな?なんて考える。

梅干しのパッケジとかで5%とか塩分が表記されている食品が多いので
どれぐらいの塩分が食べて時の塩辛さになるかの想像はできる。

この段階で多くの方が あほらしい!そんな面倒な事考えるなら
外食で十分だわとなる。その通りで仕組み作りは面倒であり
時間がかかる、その代わり作ると、後は同じことが横に展開できる
県を超えようが国を超えようが世界中で助けてくれる。

このブログを見ていただく方は海外にいるか興味がある人だと思う。
私の住むフィリピンでは家事はお手伝いさんに頼むのが
中流家庭でほとんど、お金持ちだと家族の人数以上の
お手伝いさんがいる家庭が多く、日本人駐在でも運転手と
メイドは会社が用意することが多い。

何も言わなければ家にいるだけで自分では動かない。
上に書いた事を説明しても、すぐに理解する人は絶対にいない
でも、説明しないと何年でもフィリピン料理を食べることになる
大半の人は任期が終わるまでと思い我慢する。

仕組み作り、おいしい仕組みは簡単ではありません、
しかし、あきらめずに考えて作り上げた後には健康や誰かと
考えを共有できる楽しみがご褒美となります。

ええと、話が脱線したので戻します。

B 寿司屋でおなじみの刺身のずけ。

レシピを見て実際に寿司屋で食べるマグロと比較して
醤油の割合が多いと思われると思います、それはマグロを
漬けるのにある程度の醤油がないと、お湯の無い湯船に
体が沈められないのと同じ理由です。
この場合はレシピに関係なく表面に味が付けばいいので
ビニール袋に入れて空気をぬけば無駄を省けると
私なら考えます。

C 塩いくらの醤油漬け

マグロのずけと同じような生もの醤油漬け。
しかし、いくら、しかも塩味のいくら。
材料の持つ塩味と後から加わる塩味が品等になる、
浸透圧を考える必要があるので時間の経過を考えないといけない
この場合は当日は食べられないと判断する。

浸透圧はいくらのように小さければ、また豚肉の塊のような大きなものは
中心に塩が入り味が均等になるのに1㎝あたり1日と考えると言う、
厚さ10㎝の豚肉の塊が中心まで均等に味が入り同じ味になるまで
10日必要、では10日間腐らないだけの工夫が必要で
肉の加工には亜硝酸塩を加えようとなります。

漬けるだけではなく、保存を、その後の発色良さまで考えて
レシピが作られており、材料の量と調味料の量とその中にある
塩分や糖分。

株を売買する人はチャートを見ると言いますが、料理上手な人は
レシピをチャートを見るように見て自分の好みに変えていきます。

少し長くなりましたが今日はここまで。

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