おいしい仕組み(32)うなぎの肝煮とフィリピンの養殖業

うなぎの肝煮 おいしい仕組み

日本では高級食材として定着した鰻、

フィリピンではナマズの方が

圧倒的に多く食べられる。

うなぎは1尾で一日分のビタミンを摂取できるそうですが、最近は高級食材。

鰻の肝がなければ鶏の肝でも魚の肝でもよく、ポイントは鮮度が良ければ
熱湯での表面の処理と、加熱後は煮汁を煮詰め、そのときには材料を取りだす事。

うなぎの肝 100g

出汁 90g

PB 30g

砂糖 10g

生姜の絞り汁 5g

おいしい仕組み(2)PBの作り方と仕組みのありかた

材料の表面だけを熱湯にくぐらせて水で洗う作業を しもふり という。
漢字で霜降りと書くと肉質とかと勘違いしやすいが、綺麗に料理を作ろうと
思えば重要な作業で、単純に湯がくよりも材料の味が消えない。

この作業が全くないフィリピン料理は当たりまえだが臭いと言われる、
材料の表面は菌と粘膜が多く、肉類の内臓は水で洗うよりもお湯で処理する方が
簡単で魚であっても霜降りの作業でウロコもきれいに、背骨についている
内蔵もきれいに洗い落とせる、家庭でもこの作業は行ってほしいと思う。

内蔵を調理するときに忘れてならないのが胆嚢の取り忘れ、苦玉と呼ばれ
魚の肝や鶏の肝の料理で取り忘れると、折角の料理が台無しになるので
霜降りの前に取りのぞくか、包丁の先端で切り込みを入れ、胆汁を
取り除き水で良く洗ってから霜降りをしていてできたい。

霜降り後も流水で洗い、火の通りすぎを防ぎ、余分な粘膜や血を
綺麗に取り除き水気を切るためにザルに取る、そういう事も
やはり料理には重要な作業で水気の多いまま煮汁に加えれば
相当の水が余分に入ってしまう。

今日のような料理は煮汁を準備して、材料を加えて材料に火を通し
煮汁から材料を取り出し、煮汁を煮詰め材料を戻す。
身が固くなりやすい材料や色の変色しやすい食材は
加熱 → 取り出し又は急冷 → 戻し込むという作業を
することで美味しく見た目のきれいな仕上がりになる。

煮汁の煮詰め具合ですが、あんかけのソース程度のとろみが出れば
十分で、濃度が上がると煮汁の温度も高くなり調味料に焦げた臭いが
出てくるので濃度と温度の関係も注意が必要で120℃ぐらいは
すぐに温度が上がってしまう、砂糖のカラメルソースを
イメージしていただけるとわかりやすい。

色々書いて行くとやはり料理は面倒だわ!となってくる
上の作業を仕組みにしようと思うと煮汁をろ過し濃度計で濃度を見るとか
煮汁の温度が105℃になるまでとかやはり面倒。

自分でやるのは気が引けると思う。フィリピンで生活をしている
方に向けて書いているので、誰かにやってもらうための
説明ができればよいと思い書いている、全体を把握していただき
細かい作業ごとに、ここで出てくる作業名で動画を探して見たり
自分で指導したりは最初は必要です。

ここフィリピンでも料理を作る人は多くない、特にお金持ちは
使用人任せで自分で料理を作る人は少ない、自宅持ちの
中間層でもその傾向は強い、メイドさんの給与が恐ろしく安い。
自分でやろうとは考えいないだろう、私がフィリピンに来た時から
ほとんど給与は変わらないが物価は倍になっている。

話がフィリピンネタに傾いているので、そのままフィリピンの事で
書き終わりたい。

フィリピンもうなぎは食べるが華僑の人が煮込み等で食べる程度。
ぶつ切りにして煮込むので決して食べやすいものではないし
フィリピンのうなぎがおいしいわけでもない。

しかし、ナマズは需要があり養殖もされている。
ナマズはうなぎと同様に体の表面に粘膜の層があり、取り除くのは
家庭であれば金属たわしが一番簡単で早い、驚くほど取りにくく
小骨も多い、安くておいしいのでハモのように身を骨切して
調理すると食べやすいと思う。

うなぎのようにかば焼きにしても粉を打ち唐揚げにしても
霜降りしてから煮魚にしても美味しくいただけます。

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